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ALWAYS IN BETA
株式会社ニューバランスジャパン
ニューバランスの新しいブランドプラットホーム“ALWAYS IN BETA”。
そこには“私たちは常にもっと進化できる「BETA版」である”という意味が込められている。
進化を加速させ、次のステージへ向かうため、
株式会社ニューバランス ジャパンは本社の移転を決めた。
そして、誕生したのがコミュニケーションを生むオフィスだ。
スポーツシーンはもちろん、ファッションアイテムとしてのスニーカー人気を牽引するニューバランス。同社では、社員数の増加によってオフィスが手狭になったこと、新たなステージに向けてブランドイメージにあった場所に本社を置きたいと考えたことから、2015年1月にオフィス移転プロジェクトが立ち上がった。目指したのは、コミュニケーションが生まれやすいオフィス。その実現に向け、プロジェクトの一端を三井デザインテックがサポートした。
まず提案したのは“ALWAYS IN BETA”というニューバランスの新しいブランドプラットホームとオフィスのコンセプトを合致させること。オフィスエリアを担当したデザイナーの大磯氏は、「“ALWAYS IN BETA”というコンセプトからアグレッシブなイメージを受けたので、それを軸に“未完成”というデザインキーワードを設定し、ファブリック選びなどに反映させました。例えば、植物は伸びていくので未完成のものといえます。それを、スポーツブランドらしさを表現するトラックと組み合わせました」と話す。実際に使用されたのは人工芝だが、キーワードをうまくデザインに落とし込み、ひと際目を引くスペースを完成させた。そして、ここは「個の空間を確保しつつ、共有スペースはオープンに使いたい」という要望に応える空間にもなっている。
顧客担当者向けのショールームの実施設計を担当した釣氏は、ニューバランスの専属デザイナーとテレビ会議をしたり、選んだ素材を現地に送って確認してもらったり、細かい調整を繰り返した。そのような中、なにか新しい提案をしたいと常に考えていたという。「ショールームは2つあり、1つはすべての商品が並ぶ従来型の大きなスペース。そして、もう1つはそれより小規模で、ライフスタイル関連のアイテムを届けるための空間。今後さらに力を入れていく分野と聞き、そこにアイデアを盛り込みました」と語る。
さらに、デザイン全体のディレクションとエレベーターホールのデザインを担当した松田氏は「同社の海外オフィスやショールーム、ニューバランスのコーポレートカラーを踏襲しながら、各々がたくさんのアイデアを出した結果、良い空間ができあがったと思います」と振り返る。
それらのデザインを現場でかたちづくる工事を担当した鈴木氏は「今回のプロジェクトでは提案の段階から打ち合わせに参加し、お客さまの生の声を聞かせていただいたことで、オフィスの使い方をより理解したうえで現場作業ができました」と話す。さらに「今回のプロジェクトでは、部署や立場の違いを越えて意見が言え、ひとつのチームとしてのまとまりがありましたね」とも。チームワークの面では、「工事はもちろん、デザインが必要になればそれも対応できる。それらが一体となってスピード感をもってできたのが良かったですね」と大磯さんも言っていた。
「積極的に動いてくれるスタッフが社内にいて、お客さまからの要望や課題に応えられたことが満足度に繋がったのだと思います。大変なこともたくさんありましたが、いい仕事、いい空間が提供できました」と話すのは、プロジェクト成功に向けて奔走した営業の中牧氏。海外オフィスにも足を運び、密な関係を築いていった。「マンチェスターにあるオフィスの視察に同行し、その世界観をどのように取り入れるかについて話し合えたことが多少なりと安心感につながったのではないでしょうか」と言う。実際、ひとつのプロジェクトは終了したが今も良好な関係が続いているという。スタッフ全員の誠実で確かな対応力とフットワークの良さによって信頼を得た結果といえるだろう。
ニューバランスの担当者が三井デザインテックのオフィスを気に入り、取り入れたという。
4台を斜めに配置することでモニター自体がオブジェのような印象になるとともに、そこに流れる映像の魅力も増す。

